No.4934 意匠法 【問】 4D3_3 甲は,カップ型容器にアイスクリーム材を充填して冷凍成形した「容器付冷菓」の発明及び意匠イを完成した。「容器付冷菓」の意匠イは,アイスクリーム材と容器とが一体的な状態で市場に流通する1つの意匠であり,2以上の意匠を包含しない。「アイスクリーム用容器」の意匠ロは,意匠イの一部を構成する容器部分と同一の意匠である。甲は,特許請求の範囲及び明細書に「容器付冷菓」の発明が記載され,その図面に意匠イが表された特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願Aをした。17月後,乙は意匠ロに類似する「アイスクリーム用容器」の意匠ハに係る意匠登録出願Bを日本国にした。その後,甲は出願Aを国内移行手続し,出願Aは特許法第184条の9に規定する国内公表がされた。出願Aの国内公表に係る公報の図面に意匠イが表されている場合,意匠ハに係る出願Bは,出願Aに係る国内公表を根拠に意匠法第3条の2に基づいて拒絶される。 【解説】 【×】 長い問題文であるが,要は,特許出願と意匠との間で拡大先願の地位があるかどうかであり,特許と意匠では相互にサーチが行われていないことから,意匠出願が公開されていない特許出願によって拒絶されることはない。 参考:Q4267 (意匠登録の要件) 第三条の二 意匠登録出願に係る意匠が,当該意匠登録出願の日前の他の意匠登録出願であつて当該意匠登録出願後に第二十条第三項又は第六十六条第三項の規定により意匠公報に掲載されたもの(以下この条において「先の意匠登録出願」という。)の願書の記載及び願書に添付した図面,写真,ひな形又は見本に現された意匠の一部と同一又は類似であるときは,その意匠については,前条第一項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。ただし,当該意匠登録出願の出願人と先の意匠登録出願の出願人とが同一の者であつて,第二十条第三項の規定により先の意匠登録出願が掲載された意匠公報(同条第四項の規定により同条第三項第四号に掲げる事項が掲載されたものを除く。)の発行の日前に当該意匠登録出願があつたときは,この限りでない。 |
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