No.5315 特許法 【問】 C44_2J33_3 ボルトメーカーX社は,特許発明Pに係るボルトの製造販売を開始することとした。X社の知的財産部の部員の次の発言は適切である。 「特許発明PはY社の先願に係る特許発明Qを利用しているので,わが社は,Y社から特許発明Qに係る特許権を譲り受けなければ,特許発明Pに係るボルトの製造販売をすることはできません。」 【解説】 【×】 設定登録により特許権が発生しても,その特許発明の実施が他人の特許発明を利用する場合は,利用する特許発明の権利者の許諾を得なければ,権利侵害となるが,特許権の譲渡を受けること以外に,実施許諾を得れば製造販売が可能である。 参考:Q2822 (他人の特許発明等との関係) 第七十二条 特許権者,専用実施権者又は通常実施権者は,その特許発明がその特許出願の日前の出願に係る他人の特許発明,登録実用新案若しくは登録意匠若しくはこれに類似する意匠を利用するものであるとき,又はその特許権がその特許出願の日前の出願に係る他人の意匠権若しくは商標権と抵触するときは,業としてその特許発明の実施をすることができない。 |
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