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No.5509 特許法
【問】  C45_2j30_4
  文房具メーカーX社は,新規な構造を有するボールペンaについて特許出願Aをしていたが,その後,類似の構造を持つ新規なボールペンbも開発したため,特許出願Aに基づいて,国内優先権の主張を伴う特許出願Bを行った。特許出願Bの特許請求の範囲には,ボールペンaに係る発明と,ボールペンbに係る発明とがそれぞれ記載され,そのまま登録された。その後,Y社が,ボールペンaと同一の構造を有するボールペンcを製造販売していることが判明した。ボールペンcを製造販売するY社に対して権利行使をする場合には,特許出願Aについての優先権証明書を予めY社に提示して警告する必要がある。

【解説】  【×】
  警告することにより,Y社が故意に権利侵害をしている根拠となるが,警告の根拠は特許権であることを裏付ける資料であることが必要で,優先権証明書は単なる手続き書類であり,権利の根拠となりえない。
 参考:Q3304

(過失の推定)
第百三条  他人の特許権又は専用実施権を侵害した者は,その侵害の行為について過失があつたものと推定する。
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R5.11.7