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No.4642 特許法
【問】  29P2_3
  甲は,発明イ及びロについて外国語書面出願Aとして出願したが,その出願Aの,特許法第36 条の2第8項の規定により明細書,特許請求の範囲及び図面とみなされた翻訳文には発明イが記載されていなかったので,甲は,その後,誤訳訂正書を提出して発明イを明細書に追加する補正をした。乙は,発明イについての特許出願Bを,出願Aの出願の日後であって出願Aの出願公開前にした。この場合,出願Aが出願公開されても,出願Bは,出願Aをいわゆる拡大された範囲の先願として拒絶されない。

【解説】  【×】
 
 外国語書面出願は,拡大された範囲の先願としての機能を有するから,外国語書面に記載された事項により後願は拒絶される。    
 参考:Q4588

(特許の要件)
第二十九条の二 特許出願に係る発明が当該特許出願の日前の他の特許出願又は実用新案登録出願であつて当該特許出願後に第六十六条第三項の規定により同項各号に掲げる事項を掲載した特許公報(以下「特許掲載公報」という。)の発行若しくは出願公開・・・の発行がされたものの願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては,同条第一項の外国語書面)に記載された発明又は考案(その発明又は考案をした者が当該特許出願に係る発明の発明者と同一の者である場合におけるその発明又は考案を除く。)と同一であるときは,その発明については,前条第一項の規定にかかわらず,特許を受けることができない。ただし,当該特許出願の時にその出願人と当該他の特許出願又は実用新案登録出願の出願人とが同一の者であるときは,この限りでない。
(特許出願)
第三十六条の二
特許を受けようとする者は,・・・その外国語で記載したもの(以下「外国語書面」という。)・・・を願書に添付することができる。
2 前項の規定により外国語書面及び外国語要約書面を願書に添付した特許出願(以下「外国語書面出願」という。)の出願人は,その特許出願の日・・・から一年四月以内に外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を,特許庁長官に提出しなければならない。
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R4.9.10