問と解説: 前回  次回  【ホーム】 
No.5290 不正競争防止法
【問】  5F2_1
  不正の利益を得る目的で,他人の特定商品等表示と類似のドメイン名を使用したことについて,当該他人がドメイン名に係る不正競争を理由としてその営業上の利益の侵害により受けた損害の賠償を請求する場合において,当該使用者がそのドメイン名により表示されるウェブサイトで商品を譲渡したときは,その譲渡した商品の数量に,当該他人がその侵害行為がなければ販売することができた商品の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を,原則として損害の額とすることができるとする規定がある。

【解説】  【×】
  損害額を詳細に証明することは,知的財産については困難な場合が多いことから,推定規定を設け,権利者の負担軽減しており,ドメイン名の使用により利益を得ている場合は,通常実施権相当の額を請求できる。譲渡した商品自体が知的財産を侵害するものであれば,譲渡数量との関係で計算される損害額を請求できるがそうでないからドメイン名の使用料相当額になる。
参考:Q3530

(定義)
第二条 この法律において「不正競争」とは,次に掲げるものをいう。
十九 不正の利益を得る目的で,又は他人に損害を加える目的で,他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名,商号,商標,標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し,若しくは保有し,又はそのドメイン名を使用する行為
(損害の額の推定等)
第五条 
3 第二条第一項第一号から第九号まで,第十一号から第十六号まで,第十九号又は第二十二号に掲げる不正競争によって営業上の利益を侵害された者は,故意又は過失により自己の営業上の利益を侵害した者に対し,次の各号に掲げる不正競争の区分に応じて当該各号に定める行為に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を,自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる。
五 第二条第一項第十九号に掲げる不正競争 当該侵害に係るドメイン名の使用
【ホーム】   <リスト>
R5.7.10