No.4844 商標法 【問】 4T6_2 商標権侵害訴訟において,登録商標に類似する標章を被告がその製造販売する商品につき商標として使用したが,当該登録商標に顧客吸引力が全く認められず,登録商標に類似する標章を使用することが被告の商品の売上げに全く寄与していないことが明らかなときは,得べかりし利益としての使用料相当額の損害が生じないと判断される場合がある。 【解説】 【○】 商標権者からの商標法38条2項に基づく損害賠償請求に対して,侵害者は,損害の発生があり得ないことを抗弁として主張立証して,損害賠償の責めを免れることができる。 参考:Q4382 小僧寿し事件 (損害の額の推定等) 第三十八条 商標権者又は専用使用権者が故意又は過失により自己の商標権又は専用使用権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において,その者がその侵害の行為を組成した商品を譲渡したときは,次の各号に掲げる額の合計額を,商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額とすることができる。 2 商標権者又は専用使用権者が故意又は過失により自己の商標権又は専用使用権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において,その者がその侵害の行為により利益を受けているときは,その利益の額は,商標権者又は専用使用権者が受けた損害の額と推定する。 |
R4.11.30